【Vol.06】カワムラヒデオ|謙虚に、シンプルに生き、人々の心に豊かさを届けるデザイナー

お話を伺ったのは カワムラヒデオさん
1968年1月22日、東京都出身。1997年にデザイン・カンパニー「カワムラ ヒデオ アクティビティ」を設立して独立。グラフィックデザインを主軸に、プロダクツ、空間演出、映像など幅広いジャンルでデザイナーとして活躍し、2005年にプロダクト・デザインレーベル「Rezon®」を立ち上げた。ファーストプロダクト「ONOFF」が2006年度グッドデザイン賞を受賞。2018年に拠点を千葉県山武郡九十九里町に移し、「地球に優しく生きる」をコンセプトにしたプロダクトレーベル「This is」(https://www.thisis.surf/)を立ち上げた。
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一都会の喧騒から心機一転、海沿いの田舎町へ

1997年にデザイン・カンパニー「カワムラ ヒデオ アクティビティ」を設立し、カタログ、ポスター、ロゴデザインなどグラフィックデザインを主体に、プロダクツ、空間演出、映像など、デザイナーという枠にとらわれずに幅広く制作物を手掛けているカワムラヒデオさん。もともと東京都内を中心に活動していた彼が、海沿いの町へやってきたのは2018年末のことだった。

「都内に住んでいるときからサーフィンが好きで、週に1回くらいはこのあたりに来ていました。でも、僕の仕事って丸一日やっているわけじゃないので、ふと時間が空いたときに海へ行ければいいなとずっと思っていたんです。その頃から仕事ではオンラインでミーティングをする機会も多くて、『東京にいなくても仕事はできるのではないか』と思ったので、海に近いこの町へ移住することを決めたんです」

人生の多くを都会の喧騒の中で過ごしてきた男が、心機一転、田舎町へ。「最初はやっぱり、本当に大丈夫かなって思いましたよ」と笑うが、この町で得た"シンプルな暮らし"が、思いのほか性に合ったようだ。

「今は、とにかく毎日が楽しいんですよ。朝早くに起きて、海に行ってサーフィンをして、帰ってきて仕事して、おいしいものを食べて寝るという暮らしが。都内にいたときは23時くらいまで仕事をして、その後にお酒を飲みに行き、朝に帰ってくることも多かったんですけどね。デザインの仕事に関しても、以前は気分転換があまりできずに悶々として、なかなか良い形にならないこともありました。でも今は、雲や太陽の光、空の広さ......海に行って見られる情景から得られるものがすごくたくさんあります。引っ越してきて良かったと、本当にそう思いますね」

移住して体感した、ミニマムな生活の素晴らしさ。以前は特別な思いがあったわけではなかった買い物一つにしても、その感覚が大きく変わった。

「お気に入りの場所は、今となってはスーパーマーケットやホームセンターです。もちろん海が一番好きなことは変わらないですが、なんというか......スーパーに行くのも、『渋谷に行くぞ!』みたいなテンションになるんですよ(笑)。都内と比べて周囲に情報が少ない分、そういうところに行くのが楽しみになりました」

もう一度、モノが持つ価値やストーリーに目を向けてほしい

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デザイナーとして、これまでもいくつかのプロダクトレーベルを立ち上げてきたカワムラさんだが、現在、事務所を構える九十九里町へ移住後に立ち上げたレーベルが「This is」だ。"地球に寄り添ったモノづくりとはどういうものなのか"、そんなことを考えながら立ち上げたこのレーベルには、海に接し、この地で生活する中で感じた"モノ"への思いが根幹にある。

「せっかく海の近くに引っ越してきたので、海に携わるようなアウトプットをしていきたいと思っていました。基本的には、全てのモノは"This is"だと思うんですよ。例えば、Tシャツ。綿という植物から糸をとり、誰かが『織って』『縫って』『届けて』いますよね。皆さんそのことを忘れてしまいがちですが、当たり前にあるモノに対しても、もう一度そのモノが持つ価値やストーリーに目を向けほしい。モノの価値をもうちょっと考えてもらいたい、そういう意味合いを込めて、『This is』という名前にしました」

世に溢れるモノの意味や価値を考え直し、自分たちが創り出したモノと長く付き合ってもらいたい。モノの終わりや使い道を決めずに、新しい価値を創造するアップサイクリング・プロダクツにも力を入れており、その一つがまさに、この海の町だからこそプロダクツだ。

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「最近では、サーフボードから剥がして廃棄されるサーフワックスを回収して、それをまたワックスとして使ったり、精製してキャンドルを作ったりしています。サーフィンをやっている方々は環境問題に対する意識もすごく高くて、皆さんの協力によって、一宮町のサーフショップなどにワックスの回収ボックスを置かせていただいています。そういうものから、もっとアウトプットをしていけたらいいなと思っています」

人に対して、自然に対して謙虚に生きる

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いまやすっかりこの町の人となったカワムラさんに、改めて、この地域で暮らす魅力を聞いてみた。

「やっぱり、四季を通じての自然じゃないですか。『越冬』っていう言葉を使っちゃうほど冬は寒いなと感じますが、その分、春はまた最高なんですよ。カエルの鳴き声がうるさくなってくるし、ザリガニとかオタマジャクシも出てくる。もちろん動物だけじゃなくて、一気に緑の自然が広がっていくんです。そういう自然を肌で感じられるのは幸せなことですし、今でも感動しますね」

豊かな自然の中で暮らすからこそ、都会ではできなかったことができる。海で知り合った友人たちを招いて行うバーベキューもその一つだ。

「都内だとやれる場所が限られ、気にしなくてはいけないことも多いですけど、ここでは気兼ねなくできる。バーベキューをしていて思うのですが、炎って良いと思いませんか。火が揺れ動くのをジーっと見ているのって、なんかいいなって思うんですよ」

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ゆっくりと流れる時間の中、好きなことをやり、仕事に精を出し、おいしいものを食べる。この町での暮らしの魅力を語るその笑顔を見ていると、心からこの生活を楽しんでいるのがよくわかる。

最後に、そんなカワムラさんに「今後生きていく上で大切にしていきたいこと」を問うと、穏やかながら力強く返ってきたのは『謙虚さ』という言葉だった。

「謙虚に生きていかなければいけないなと、常に思っています。人に対して謙虚に、自然に対して謙虚に。これからまた時代もガラっと変わっていくと思いますが、やっぱり自然には逆らえないなと思っています。俯瞰して地球というものを感じながら、その中で謙虚に生きていく。そこから生まれてくるアイデアとか価値観って、もっとニーズが出てくると思うんです」

たとえ大きな仕事を成し遂げたとしても、謙虚さを忘れずに、シンプルで心から楽しいと思える今の生活を続けていくこと。これがカワムラさんの根幹にあるものであり、一つの夢でもある。

「僕としては、普遍的なモノ、変わらないモノというのをメッセージとして形にしていきたい。感覚としては、『なんかいいよね』と思えるモノ。良いことをするって、なんか照れくさかったり、かっこ悪いなって思ったりするじゃないですか。でもそういう思いをプロダクツに込めていけば、感度が合う人には伝わるかなって思っています。微力だけどちょっとずつ大きくなって形になればいいなと思いながら、これからもデザインを続けていきたいと思います」


『This is』POP UP SHOP開催のお知らせ

2021年2月3日よりPARASOL CLUBHOUSEにて、『This is』のポップアップショップ『This is the POP UP!』を開催いたします。PARASOL CLUBHOUSEとの限定コラボグッズなどもご用意しておりますので、近くに遊びに来た際には、是非お立ち寄りください。

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ポップアップショップについてはCLUBHOUSEのHPでもご案内しています→https://parasol-clubhouse.jp/event/thisis



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