【Vol.01】Kei Otsuka|アートのチカラで町に笑顔を生み出す「波乗り絵描人」

お話を伺ったのは KEI OTSUKAさん
1977年3月3日、北海道出身。高校卒業後に22歳まで南米アルゼンチンでサッカー選手として暮らす。日本でサーフィンに出会い、2013年よりKei Otsuka Surf Art Canvasにて波乗り絵描人として生きる。オーストラリア最東端に位置するバイロンベイで開催される「Byron Bay Surf Festival」に 2014年、2017年のゲストアーティストとしてアートショーに参加。2016年、一宮町クリエイティブアンバサダーに就任。2017年から、アートプロジェクトとして 一宮より誕生した「enjoy_.」projectオーガナイザーを務める。
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僕はこの町に生かされている

「きっかけは東日本大震災でした。多くの友達が悲しみ、日本全体も、僕自身も大きなダメージを受けた。そういう中で、漫画家の井上雄彦先生が、毎日1枚、"笑顔"の絵をSNSに投稿していたんですね。それを見て、僕自身も何か伝えられることがあるのではないか、そう思って絵を描き始めたんです」

そう話すのは、自身を「波乗り絵描人」と称するKei Otsukaさん。海を心から愛するサーファーであり、海から教わる自然の美しさや、波に乗る気持ちの良さを彩り豊かに絵描くアーティストだ。

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学生時代はサッカーに打ち込み、高校卒業後はアルゼンチンでプレー。帰国後は指導者として活動をする中でサーフィンに出合い、現在はアートを生業としている。サーファーとしてこの一宮を訪れる中で、並行してはじめたアーティストの活動が多くの人の心を動かし、2016年にこの町の魅力を発信するクリエイティブアンバサダーに就任。本格的にこの町で、絵描きとしての生活がスタートした。

「絵を描き始めた頃は、周囲から見向きもされない時がありました。そんな中で、興味を持って反応してくださった人達がサーファーの方々だったんです。僕が絵を描いている人間だというのを広めていただき、海沿いの飲食店さんやカフェの方々に、個展を開くスペースを提供していただいた。アートって、もしかしたら言葉よりも何かが人に伝わるツールなのかなと思っています。感度の高いサーファーの皆さんがたくさんいらっしゃり、この町はアートがとても根付きやすい。僕はこの町に生かされているんだなと実感しますね」

お気に入りの場所は、いつも波の上

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そんなKeiさんには、この町で大切にしているスポットが2つあるという。一つは、1200年以上にわたり上総国一宮としての格式を守り続けてきた歴史のある玉前神社だ。

「一宮町のクリエイティブアンバサダーとして町興しのお手伝いをさせていただくことが決まった時に、由緒ある玉前神社さんの話を伺いました。僕自身がここでお仕事をさせていただき、ここで暮らしている皆さんに寄り添っていくために、ルーツを知りたいと思ったので、まずは玉前神社さんに参拝をさせていただいたんです。それ以来、僕はお仕事にも人にも、また波にも恵まれている。先日も玉前神社さんの裏手にある民宿の壁に絵を描かせていただいたのですが、毎朝必ず、絵を描きはじめる前に参拝させてもらいました。玉前神社に生かされているアーティスト、と言えるかもしれませんね」

もう一つは、もちろん海だ。世界に誇るサーファーを生み出してきた聖地である一宮の波は、まさにKeiさんの生きる場所。

「本当にこの周辺というのは、バリエーション豊かな波が立つポイント。自分の気持ちがとてもリラックスしている時もあれば、大きな波でサーフィンをしたいと思う時もあります。そんな時に自分の乗りたい波を探すと本当にいろんな波があって、常に波は一つだけではないし、形も一つではないから、その時に自分が乗りたい波にフィットすることができる。だから僕にとってのお気に入りの場所は、いつも波の上なんです」

絵を通して「町」と「海」をつなげていきたい

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海からの恩恵を受けながら一宮で生きるKeiさん。町の魅力について、「出会う人すべてがすごく優しくて、心の温かい人たちが暮らしている」と言うように、自然にも人にも恵まれながら一宮で生きる喜びを感じている。

だからこそ、この一宮でまだまだ叶えたいことがたくさんある。以前にアーティストとして招待されて訪れたオーストラリアが誇るサーフタフン・バイロンベイ、あの地で見た、海と町が一体となった特別な空間、美しいビーチカルチャーを創造する素晴らしいアート......あの景色が、ここ一宮でも表現できればと願っている。

「自然は壊さずに、みんながビーチに足を運びやすくなる建築物、あるいは公園、そういったものが町からビーチにつながるこの海沿いにできていけばいいなと思います。町の中で絵を描いていると、よくお婆ちゃんが話し掛けてくれるんですよ。仲良くなって話していく中で、『ビーチに行くことはある?』と聞くと、『ない』と答えます。まだまだ、『町の人』と『海の人』という壁みたいなものが少しあるのかなって。
家族でここを訪れた方たちが、海に寄り添いながら安心して暮らしていける町。サーファー以外の方がビーチに通える町。そういうカルチャー、町づくりを、僕は絵を通してお手伝いできたらなと思います」

最後に、今後の夢を聞いてみた。

「僕の家族はみんな海が好きなので、海沿いで暮らしながら、波のいいときに波乗りをして楽しむ。そういうハッピーな気持ちのまま、これからも絵を描き続けられたらいいなと思います。すごくシンプルではあるけど、とても贅沢なことだと思うので。それがこの一宮の町なら叶うんじゃないかなと思っています」

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